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平成14年11月7日

報道資料

NECビューテクノロジー

世界初のプロジェクタ部とランプコンソール部一体型モデル

DLPシネマプロジェクタ「m10i」の発売について

−新ブランド「DIGITAL PROJECTION CINEMA」−

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(写真:m10i)

 NECビューテクノロジー(社長:雄川孝志、本社:東京都港区)はこのたび、英国Digital Projection International(DPI社)と共同でDLPシネマプロジェクタ「m10i」を商品化し、本日から受注活動を開始いたします。

 「m10i」は、当社としては、Texas Instruments Incorporated(TI社:米国テキサス州ダラス、CEO:トム・エンジバス)からDLP Cinema™ライセンス取得後の商品化第一号モデルであり、国内メーカーとしては初めてDLPシネマプロジェクタを商品化したことになります。

 「m10i」は、プロジェクタ部とランプコンソール部が統合された世界初の一体型モデルで、従来のDLPシネマプロジェクタに比べ、容積比で約半分という大幅な小型化を実現いたしました。また、レンズシフト機能を搭載するなど、使い勝手を重視した設計になっており、上映スクリーンサイズ10m幅までのシアターやポストプロダクションでの使用に最適なモデルとなっております。

 デジタルシネマ市場は近年、機器の性能向上と高画質で配給(配信)・上映できる利点が認知されるとともに、魅力あるデジタルコンテンツの登場により映画業界と観客の注目を浴びつつあることから、米国では、本年4月、ハリウッドの大手映画会社7社がデジタルシネマ導入促進を目的に新団体を設立するなど、業界一丸となった促進活動を行っております。また、ある調査会社によると、全世界のデジタルシネマプロジェクタの普及台数が、現在の約100台が、2004年には2000台になるという予測もあり、今後本格的な普及が期待されます。

 なお、「m10i」は、デジタルシネマ市場において、高い商品力とブランド力、販売力を持つDPI社との共同の新ブランド 「DIGITAL PROJECTION CINEMA」の最初のモデルとして、販売活動をしてまいります。「DIGITAL PROJECTION CINEMA」シリーズの新モデルにつきましては、今年度中には、スクリーンサイズ15m幅までに対応したモデルの商品化も予定しております。
販売に関しましては、国内外ともに、主にDPI社の販売チャネルを通して行います。

DLPシネマプロジェクタ「m10i」の主な特長

1. 小型・軽量化の実現により、設置場所の自由度アップ

ランプ・光学系などにおいて、当社の小型実装技術・先端映像技術を駆使することで、DLPシネマプロジェクタとしては、プロジェクタ部とランプコンソール部が統合された世界初の一体型モデルになっており、大幅な小型・軽量化を実現しました。幅が600mmと狭いため、既存のフィルムプロジェクタ機の横や間に置くことができるだけでなく、オプションの「可動式スタンド」を使用して映写室間を移動することが可能です。また、レンズを天井方向に向ける垂直置きに設置することも可能なので、狭い映写室を有効に活用できます。

2. 使い勝手を重視した機能を搭載
当社のレンタル・ステージング用プロフェッショナルプロジェクタで採用されているモジュール型のランプボックスを採用することにより、プロジェクタ後部からのランプ交換が可能なので、狭い場所でもランプ交換が容易です。また、静音設計の実現とともに、オプションで排気ダクトの取り付けも可能なので、環境への配慮も万全です。
同じく当社のレンタル・ステージング用プロフェッショナルプロジェクタで採用されており、好評を博しているレンズシフト機能搭載により、スクリーンに対して細かな投射の調整が可能になっております。また、レンズメモリー機能によって、作品ごとのサイズに合わせてズーム位置やレンズシフトの位置を記憶させることができます。
さらに、ランプ出力の制御機能を搭載しておりますので、任意の明るさの設定をすることで、使用時間経過に伴い起こるランプの明るさ低下に対して、電源の出力をあげることで、明るさの変動を最小限にすることができます。(明るさの変動を保てる時間は、明るさの設定値によります。)

3. DLP Cinema™の最新機能を搭載
セキュリティやサブタイトル(字幕)等に関するTI社開発の新機能 CineLink™, CineCanvas™, CinePalette™, CineBlack™をサポートしているため、これからのデジタルシネマ・コンテンツへの準備も万全です。

1) CineLink™ :セキュリティ・マネジメント

サーバーとプロジェクタ間のローカルリンクの暗号化サポート、海賊版(不法コピー)の追跡を容易にする「透かし」の追加など

2) CineCanvas™ :イメージ・マネジメント

字幕及びキャプションの挿入、歪み補正、解像度変換など

3) CinePalette™ :カラー・マネジメント

色範囲の拡張、カラー補正など

4)CineBlack™ :コントラスト・マネジメント

漆黒から純粋な白色などの純粋な色調スケールの実現など

なお、今回の商品化に伴い、次のオプション品をご用意しました。

1)「可動式スタンド」

キャスター付きで高さ・傾き調整可能なスタンドで、映写館間の移動が可能であると同時に、サーバー等を収納するスペースも備えており、必要に応じた柔軟な使用が可能

2)「マルチメディアボックス(仮称)」

ビデオやアナログRGB等、様々な信号への接続を可能にし、シアターの新たな利用方法を実現

※この他に、複数のオプションレンズの発売を予定しています。

<新商品の主な仕様>

プロジェクタタイプ

統合型DLP Cinemaプロジェクタ

ディスプレイ装置

O.9型DMD™3チップDLP装置

コントラスト比

1200:1

輝度※

12ft-L

光源

キセノンランプ(2.0KW)

入力端子

DVIX1,HDSDIX2

AC電源要件

AC200〜240V 単相

消費電力

2.8KVA(14A)

寸 法

600(W)X850(D)X687(H)mm
(ハンドル/レンズ/レンズフード含まず・足部分含む)

質 量

約90Kg(レンズ除く)

※設置条件によって変ります

以上

<備考> DLP™(Digital Light Processing™)、DMD™(Digital Micromirror Device™)、
並びにDLP Cinema™、CineLink™, CineCanvas™, CinePalette ™, CineBlack ™は、米国Texas Instruments Incorporatedの商標です



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